Meta Quest Developer Hub の使用方法: コンテンツ作成者ガイド

質の高いVRコンテンツを制作するには、優れたゲームプレイだけでなく、それをキャプチャするための適切なツールが必要です。今日は、多くのコンテンツクリエイターが見過ごしたり、難しそうだと感じたりする強力なツール、Meta Quest Developer Hub（MQDH）についてお話しましょう。基本的なセットアップから高度な録画テクニックまで、私が何時間もの試行錯誤から学んだことをすべてお伝えします。

開発者モードの開始

MQDHを使用する前に、Questで開発者モードをセットアップする必要があります。心配いりません。コードを書く必要はありません。行うべきことは次のとおりです。

1. developer.oculus.com/manage/organizations/create/にアクセスします。
2. Metaアカウント（Questに接続されているものと同じ）でログインします。
3. クレジットカードまたは電話番号を使用してアカウントを確認します（料金はかかりません）。
4. 組織名を作成します（何でも構いません）。
5. NDAに同意します。

次に、スマートフォンを取り出してMeta Horizonアプリを開きます。ヘッドセットの電源を入れた状態で、「デバイス」に移動し、Questを選択して、設定で開発者モードを有効にします。

MQDHのセットアップ

Meta Quest Developer HubのWindows版はこちらから入手できます。（Macユーザーはこちらからダウンロードしてください）。

MQDHはワイヤレス機能を提供していますが、最初にQuestをUSBケーブルでPCに接続する必要があります。これは初期設定時だけでなく、ヘッドセットの電源を入れるたびに必要です。一度最初の接続を行いワイヤレスモードを有効にすれば、次回ヘッドセットの電源を切るまでは、ケーブルを抜いてワイヤレスで使用することができます。

録画設定の説明

まず、これらの設定がどこにあるかを確認しましょう。ヘッドセットがPCに接続されたら（有線またはワイヤレス）：

1. MQDHウィンドウの「キャスト」をクリックします。
2. キャスティングウィンドウの上部にある設定歯車アイコンを探します。
3. それをクリックして、すべての録画オプションを開きます。

ここに、これから説明するすべての設定があります。これらの設定は変更しない限り同じままなので、一度設定するだけで好みに合わせることができます。

ターゲットビットレート

• 自動: MQDHが設定に基づいて調整します。
• 20 Mbps: 容量を節約するのに適しています。
• 40 Mbps: 品質とファイルサイズのバランスが優れています（私のおすすめ）。
• 60 Mbps: 非常に高い品質です。
• 80 Mbps: 最高品質ですが、ファイルサイズが非常に大きくなります。

フレームレートオプション

• 自動: ゲームに合わせて調整されます。
• 24 FPS: シネマティックな見た目になります。
• 30 FPS: ほとんどのコンテンツで十分な滑らかさです。
• 60 FPS: 動きの速いゲームに最適です。
• 120 FPS: スローモーション映像（ポストプロダクション用）に便利です。

キャプチャフォーマット

ここでは2つの選択肢があり、かなり異なります。

自動モード これは通常の録画には安全な選択です。システムパフォーマンスに基づいて品質を調整するため、より安定した録画が可能ですが、システムに負荷がかかると品質が変動する可能性があります。

MAXモード この設定は可能な限り最高の品質でキャプチャします。ゲームのトレーラーなどのプロフェッショナルなコンテンツに最適ですが、注意が必要です。ファイルは非常に大きくなり、長時間のセッションではヘッドセットが早く熱くなる可能性があります。

ビデオクロッピング

• オリジナル 1:1: VRのフルビューを表示します。
• クロップ 16:9: 標準のワイドスクリーン形式です。
• シネマティック 16:9: 私のお気に入りです。より広い視野で最高の見栄えの出力を提供します。

プロのヒントとよくある問題

オーディオ録音

MQDHはマイクの音声をキャプチャできません。解説を予定している場合は、Antlion Audio ModMic WirelessやRode Wireless GOのような外部マイク設定が必要です。別のオーディオ録音ソフトウェアで録音し、後で編集でゲームオーディオとマイクオーディオを同期させてください。 

シネマティックモードのトラブル

シネマティックモードでゲームがロード画面で固まることがあります。その場合は：

1. オリジナルまたはクロップ形式に切り替えてみてください。
2. ヘッドセットから直接録画することを検討してください。
3. 問題が解決しない場合は、ヘッドセットを再起動してください。

複合現実録画

複合現実の録画が揺れたり、固定されていないように見える場合は、MQDHの設定で画像安定化をオフにしてみてください。

入力転送機能

MQDHには、キーボードとマウスでゲームシーンを制御できる入力転送という興味深い機能が含まれています。これはすべてのゲームでうまく機能するとは限りません。右クリックしてドラッグすると周囲を見回したり、WASDで移動したりできます。ただし、これを使用中にヘッドセットを装着しないでください。ゲームが動いている間、視点が固定されたままであり、非常に方向感覚を失う可能性があります。

録画の探し方

すべての録画はQuestに直接保存されます。アクセスするには：

1. QuestをPCに接続します。
2. Metaダッシュボードの通知ベルボタンを探します。
3. USB接続の通知をクリックして承認します。
4. PC上のMeta Questフォルダーを開きます。
5. Documentsフォルダーで録画を見つけます。

最後に

MQDHは完璧ではありません。シネマティックモードでゲームが正しくロードされない、複合現実録画の問題など、時折バグに遭遇する可能性があります。しかし、Questコンテンツクリエーターにとって、それでも利用できる最高のツールです。通常、アップデートでこれらの問題は修正されますが、時には新しい問題が発生することもあります。私からのアドバイスは、アップデート通知が表示されたら、1日か2日待ってからコミュニティフォーラムをチェックし、インストールすることです。

これらの設定はあくまで出発点であることを忘れないでください。コンテンツに最適な組み合わせを見つけるために、さまざまな設定を試してみてください。最も重要なことは、制作を開始することです。いつでも調整して改善することができます。